介護職のキャリアアップ目標設定が重要な理由

長期的なビジョンに基づいた目標設定は、介護職がキャリアアップを目指していくうえで非常に重要です。
その理由には、介護業界ならではの事情が絡んでいます。
目標設定が重要な理由の1つ目は、介護業界のキャリアパスにさまざまな選択肢があることです。
現場で経験を重ねて主任からマネジメント職、さらに施設長・ホーム長を目指す選択肢のほか、キャリアの途中でケアマネージャーや経営者などデスクワーク系に転身する選択肢もあります。
自分が将来的にどんなキャリアを積みたいのかをできるだけ早い段階で決めたうえで、キャリアアップのための努力を重ねていく必要があるのです。
行き当たりばったりなキャリアではダメ、ということです。

もう一つの理由は、離職率が高い介護業界そのものの問題です。
せっかく就職しても職場に合わずにすぐに離職してしまう、あるいは転職を繰り返してあちこちの施設を転々としているような状態では、キャリアパスを描くことができませんし、キャリアアップの機会も得られにくくなります。
離職と転職を繰り返せば繰り返すほど焦ってきて、「働けるならどこでもいい」となってしまいがちです。
そうならないためにも目標設定をしっかりと決め、その目標に適う職場で働くことが重要です。
腰を据えて働ける職場と出会えるかどうかが、本人のキャリアアップを大きく左右するといえるでしょう。
こうした介護業界ならではの事情からも、キャリアの早い段階で目標設定を行い、それに合わせてキャリアアップの機会を自分で作り上げていくことが重要なポイントになります。